ルビ振りタグと音声読み上げのアクセシビリティ両立について

今年の夏も、毎日新聞社主催「こども高野山夏季大学」が開催されます。
落語家・桂福点さんの講演や落語 、体験教室もあります。

新聞記事の画像 毎日新聞社主催「こども高野山夏季大学」

桂福点さん公式ウェブサイトの記事はこちら

お子さんが福点さんのウェブサイトを見る機会が増えるかも?と思い、プロフィールのページにふりがなを追加することを検討しました。読むのが難しい落語家さんのお名前などがありますので。

簡単な方法では、漢字の直後に()を入れて、その中にルビを振る方法がありますが、今回はパッと見てふりがなだとわかりやすいように、HTMLでルビを振る専用のタグを使用することにしました。 すると、 大抵のウェブブラウザでは漢字の上にふりがなが小さく表示されます。 下記に例をひとつ。

かつら 福点ふくてん

しかしながら、ここでアクセシビリティの衝突が起こります。

目で見る方にとってはこれで解決ですが、見えない・見えにくい方が音声読み上げソフト等を使うと、ふりがなと漢字の両方が読み上げられてしまう現象が起こります。重複して煩わしいと思いますし、ふりがなと漢字が異なって読み上げられる場合もあるので混乱を招くかもしれません。また、送り仮名を抜いてルビを振ると、漢字の読み上げの区切りがおかしくなります。 せっかくのルビ振りタグなのに、いろいろと残念な現状です。
(最新のNVDA、iOSのVoiceOver、Android OS のTalkBack で確認)

単純に、ルビだけを読み上げて漢字は自動的にスキップするなど、 音声読み上げソフトやモバイルOSがルビ振りタグに対応してくれたら、それだけで、ルビと音声のアクセシビリティが両立されたウェブサイトが実現できると思うのですが、いかがでしょうか。もしも開発者さんがこの記事をご覧になっていたら・・・ぜひお願いします。

そんなわけで当面は、特に読みにくい固有名詞や地名、専門用語に最低限のルビを振るに留めておこうと思うのですが、もっと適当な策があればぜひご教示ください。なお、すべてルビを振った状態でご覧になるには、ひらひらのめがねさんなどのサービスをご利用頂けます(ログインしなくても利用できます)。ただし自動で付けられるルビには間違いも多々ありますのでご注意ください(そのためもあって、間違えられやすい固有名詞等にルビを振っています)。

それはさておき、福点さんの落語は例年お子さんたちに大・大・人気です。身をよじって爆笑するお子さん続出です。また、体験教室では見えない福点さんならではの視点を取り入れた、五感を駆使するとってもオモロイ体験が味わえます。ぜひ毎日新聞社さんの募集ページをご覧下さい。